概要
Webページ:
TVアニメ「ポプテピピック」公式サイト
大川ぶくぶ氏のマンガが原作のアニメ。
「放送時期延期」「主役女子中学生役の声優2人が事前発表と違う」「しかもおじさん声優」「15分のアニメを、声優と微妙に内容を変えて2回放送する」という、話題性に事欠かないアニメ。
なにもかもがネタになるという、特異性と特殊性の塊みたいなアニメである。
TVスペシャルも制作されているが、このレビューではアニメ1期のみを対象とする。
人に勧められるか?
★★★☆☆ (5点中3点)
サブカル声優バラティ。あまりに特殊すぎて逆に勧めにくい。
ありとあらゆるサブカルチャーがパロディとして登場する。
パロディが多岐に渡りすぎて、半端な知識ではおもしろさがさっぱり理解できない。
加えて、声優への知識も必要。
2人の声優の組み合わせを活かしたネタも多いので、声優についても詳しく知らないとおもしろみがない。
そのあまりに特殊な内容で、人への勧めにくさではピカイチ。
内容としては5点評価なのだが、勧めやすさは1点なので、その間ということで。
ストーリー
見た人は分かってると思うが、このアニメにはストーリーなどという高尚なものは存在しない。
唐突に、不条理に、オチもないネタがひたすら連発されるのみである。
以前から何度か書いているが、自分はパロディで笑いを取りに行くのはおもしろいが卑怯である、というスタンスだ。
だが、これはパロディを限界まで極めたギャグアニメなのである。
パロディというのは、元のネタを知っていなければまったくおもしろさが理解できない。
普通のアニメであれば、ちょろっとなにかのジャンルを出す程度だろう。
だが、この「ポプテピピック」はアニメ、マンガ、ゲーム、ドラマ、ドキュメンタリー番組…と、あげればキリがないほどのジャンル、数のパロディを使う。
そもそも楽しむためのハードルがめちゃくちゃ高いのである。
しかもそんな内容で、まともなオチもない短編ばかり。
パロディに対する知識もなく、オチもないとなれば、おもしろさはさっぱり理解できないだろう。
加えて、主役2人の声優の組み合わせ、それ自体もネタである。
こんなアニメはそうそうオススメできない。
だがそれでも、ちゃんとおもしろいのだから謎だ。
もはやポプテピピックというジャンルだと考えるほかない。
特殊過ぎて類似アニメなんか存在しない、っていうかできない。
あえて当てはめるのであれば、「ストーリーがない」「ひたすら短いネタが披露される」「元ネタを知らないと楽しめない」ことを考えると、それはバラエティ番組である。
なので、「サブカル声優バラティ」。
ちなみに自分は、オタク歴2X年だが、知らないネタだらけである。
それでもけっこう楽しめた。
演出
なにもかもがギャグになるので、小さなことでも演出として受け取れてしまう。
第5話では大人の事情で一部カットされるが、それすら演出と受け取れる。
改めて考えても、すさまじいアニメである。
もちろん、それ以外のギャグも本気で元ネタを再現しにかかってる。
パロディでは大事なこと。
音楽
第1話のOP、第2話以降のOPもそうだが、どれもこれも妙にクオリティが高いものばかり。
音楽やPVをパロディにしたものも多いので、その再現度の高さは重要なポイントである。
OPが妙にカッコいいのが逆に笑える。
個人的に刺さったシーン
シーンというかギャグだろうか。
話数は忘れたが、個人的に木琴のスキージャンプのギャグは好きだ。
これだけ読んでもさっぱり意味が分からないだろうが、木琴のスキージャンプとしか言いようがないのだからすごい。
また、第5話の小林ゆうと金田朋子の回、同話数の杉田智和と中村悠一の回、第11話の水樹奈々と能登麻美子の回は見ものである。
声優の組み合わせが素晴らしいと、その回も素晴らしくならざるを得ない。
まとめ
というわけで、非常にオススメしにくいアニメ。
おもしろい、おもしろくない人がはっきり分かれるアニメでもある。
おもしろさが理解できない人には、とことんおもしろさが理解できないはずだ。
ので…まぁ第1話を見ておもしろいかどうかで、最後まで見れば間違いないよ。
第1話見ておもしろさが分からなければ、最後まで見るの時間の無駄だからさ。