概要
Webページ:
オリジナルアニメーション「刀使ノ巫女」公式サイト
Studio五組制作のオリジナルアニメ。
マンガやスマホゲームといったメディアミックス、ミニアニメやOVAといったサブストーリーも展開中。
「艦隊これくしょん -艦これ-」で知名度をあげたしずまよしのりのキャラクターデザインが特徴的。
人に勧められるか?
★★★★☆ (5点中4点)
分かりやすい、友情・努力・勝利のアニメ。ツッコミどころはあるが、十分におもしろい。
ストーリーが友情・努力・勝利を下敷きにした内容で、とても分かりやすいし、おもしろい。
ストーリー展開上、気になるところはあるものの、それをカバーするだけのおもしろさ。
もちろん、登場キャラはみんなかわいいし、そのキャラクター性に魅力もある。
細かいところを気にしないのであれば、十分オススメできる。
ストーリー
異形の怪物・荒魂をおさめる、刀使という刀使いの女子中学生たちの戦いを描く。
前半12話と後半12話の実質二部構成。
だが、前半で倒しきれなかった的を後半で倒す…ような展開であるため、まったく繋がりがないわけじゃない。
「最初に敵同士だったものが後半で仲間になる」「修行を重ねて強敵と戦う」「それを重ねて、強大だった敵を倒す」という、分かりやすい「友情・努力・勝利」のストーリー。
このストーリー構成がしっかりしてる時点で、一定のおもしろさは約束されている。
加えて、個人的な評価ポイントは、「戦う理由といった各キャラの心理描写ができていること」「荒魂とは?刀使とは?という設定の深堀りがされてること」の2つ。
この2点により、ストーリーと設定に奥深さを持たせてる。
で、気になるところは3つある。
ひとつは、衛藤 可奈美が十条 姫和を信頼するのがあまりに早すぎること。
第1話、姫和が折神 紫に斬りかかるところからストーリーが始まる。
紫は警視庁刀剣類管理局の局長、つまり可奈美にとっては所属する組織のトップのような存在である。
いくら紫に怪しい影を見たからと言って、いっしょに逃走するほど初対面の姫和を信頼するものだろうか。
例えば、旧知の仲だとか、何かしら繋がりがあったのであれば、話は別なのだが。
ふたつめは、なぜ姫和はイチキシマヒメの提案を受け入れたか?があっさりしすぎていること。
姫和はかなりタギツヒメを憎んでいたし、そこから分離したイチキシマヒメについても、かなり複雑な感情を持っていた。
そんなイチキシマヒメの提案を、あの描写ではその場で受け入れたと読み取れる。
果たして、なぜ姫和はそんな心変わりをしたのだろうか?
かなり重要なポイントだと思うのだが…ほぼ言及されてなかったはずだ。
みっつめが、折神家親衛隊の人員の薄さである。目立って活動してたのは4人しかいない。
しかも、最高齢で16歳とかなり若い。
通常考えれば、もう少しベテランの戦闘員がいたり、あるいは人員を厚くしようと考えないだろうか?
ちなみに、若いほうが御刀との相性がいいという説明が一瞬出てくるが…それだけでは説明不足感がある。
そもそも紫が強すぎるからというのはあるかもしれないが、にしても16歳以下の4人と考えるとあまりに心許なさすぎないか。
見ていてずっと違和感があった。
3つめのはともかく、前2つはストーリーに関わる部分でもあるので、やはり気になってしまう。
全体的にはおもしろいし、よくよく見ていないと気にならない部分でもある…がしかし、というところだ。
完成度としては一枚落ちる。
演出
刀を使った戦闘シーンと、日常でのギャグシーンがポイント。
刀を使った戦闘シーンは、CGが一部使われていることもあって、スタイリッシュでかっこよく、迫力もある。
また、写シと迅移という能力があり、スタイリッシュさをプラスしている。
刀を使いつつも、さほど流血シーンがないのも説明をつけている。
まぁ可愛い女の子たちが傷つくのを見てて楽しくはないもんね(リョナ好きは逆だろうけど)。
一方で、日常シーンでのギャグや会話も魅力的。
主役6人はみんな個性的でかわいいので、その女の子同士が話してるシーンはずっと見ていたいなと思う。
ギャグもまた、女の子の可愛さにプラスしてる。
個人的には、胸でいじられる姫和と、チョコミントの味をネタにされる姫和が好きだ。
もちろん、個人的に好きなキャラも姫和である。
音楽
前後期OP、EDともに主役6人が歌う曲で、いかにもアニソンらしくてクオリティも高い。
個人的には特に、前期OPが好きだ。
メロディが耳に残りやすく、一番印象が強いからだ。
もちろん、他の3曲も良曲である。
個人的に刺さったシーン
ひとつ。第2話、アイスクリーム屋を見て姫和が、可奈美に「寄っていこう!(強調)」と声を掛けるシーン。
姫和のそれまでの生真面目キャラを一瞬でぶち壊したシーンであり、とても好きなシーンである 笑
ふたつ。第15話、益子 薫が姫和に対し「ホライズン胸」とメッセージを送るシーン。
即レスの姫和がおもしろおかしいシーンだ。
みっつめ。第24話、姫和が十条 篝に対し「お母さん」と呼びかけるシーンである。
このシーンは2人の親子の絆を感じられるし、そのあとは可奈美と姫和のこれまでで築き上げた絆を感じられる。
まさに「刀使ノ巫女」というアニメを一番表してるシーンだと思う。
まとめ
というわけで、「友情・努力・勝利」の分かりやすいシナリオを、かわいい女の子たちで描いた良アニメ。
ツッコミどころはあるが、ちゃんとストーリーの骨がしっかりしてるので、素直に楽しめるのがいい。
人気があるのもよく分かる。
気になっているのであれば、ぜひ最後まで見て欲しい。
もちろん、姫和のかわいさも見逃せない。