概要
Webページ:
黒子のバスケ アニメ公式サイト
※1期、2期、3期共通
藤巻忠俊氏のマンガが原作のアニメ。
バスケットボールがテーマのアニメだが、リアルさは二の次でオリジナルかつユニークなスキルや技が飛び交う。
一方で、テニスの王子様ほどの現実と人間離れはない。
あくまでアニメ的な描写で超能力らしく見えるだけで、実際には超能力ではないことが説明されている。
なお、本レビューはあくまでアニメ1期のみを対象とする。
人に勧められるか?
★★★★☆ (5点中4点)
超人バスケと技の応酬。熱いけど、技名が時々寒い。
スポーツものというのはそれだけでおもしろくなりやすいジャンルだが、多彩なスキルや技が登場するおもしろさがある。
一方で、単純に個人の能力だけで勝負が決まるわけではないのもポイント。
メンタルのディスアドバンテージや、心理戦も加味されるのが、おもしろさを積み増してる。
マイナス1点は、おそらく視聴者への説明のためだろうが…真面目な顔してスキル名を恥ずかしげもなく会話に組み込んでるのが、ちょっと寒いかなぁ、と。
ストーリー
全中3連覇を果たすほどのバスケ強豪校、帝光中学。
中でも10年に1人の才能を持つ選手が5人同時にそろった世代は、キセキの世代と呼ばれた。
そのキセキの世代には奇妙な噂…目立った選手ではないにも関わらず、彼ら5人が一目置いた選手がいた。
その選手…黒子テツヤが誠凛高校に入学するところから、物語が始まる。
本作は、身体能力が劣る黒子テツヤが、パス回しのスペシャリストとしてバスケットボール部に入部し、キセキの世代に挑む話である。
本作のおもしろい点は、能力が劣る黒子がオリジナルのスタイルと、誠凛高校のチームプレイで個人プレイのキセキの世代を倒していくところにある。
その根底は、黒子のバスケスタイルで、キセキの世代の個人スタイルのバスケを否定し、そのスタイルを認めさせること。
実際のストーリーでも、それがきちんと表現されている。
なぜ、黒子が新設校である誠凛高校を選んだのかは、的確には語られない。
おそらく、パートナーは火神大我でなくとも誰でもよかったので、あえて選んだ結果でしかないのかもしれない。
ともあれ、その辺りの理由をきちんと劇中で話に出しているのは好感が持てる。
そして本作のもうひとつの大きな魅力は、そのバスケの内容にある。
「テニスの王子様」のような技や特殊なスキルがバカスカ出てくる。
そのスキルを活かした試合運びがおもしろい。
ただし、超能力ではなくきちんとその原理が説明されている…再現はできないだろうが。
そして、どんなに優れたスキルがあっても、メンタルの好調・不調や心理戦で有利不利がいくらでも逆転する…ということも描いている。
その辺りの要素のミックスがおもしろさのポイントだろう。
一方で、大きくはないが、多彩で個性的なキャラが多いのも本作の魅力。
誠凛高校はもちろん、他校のキャラも好感が持てる。
ちなみに、個人的には木吉鉄平が好きだ。
演出
演出での最大の魅力は、やはりバスケの試合のスキル発動時だろう。
特に、黒子のパスの描写はかなりカッコいい。
それ以外にも、バスケ中のアニメ的な誇張表現が多い。
リアルさを求めているわけではないので、これはこれで正解だろう。
もうひとつは、ギャグの時のやりとりだと感じる。
見ていて単純におもしろい。
音楽
OPのGRANRODEOがなによりカッコいい。
男らしさとカッコよさが両立できていて、とてもマッチしている。
ちなみに、EDは嫌いではないがあんまり刺さらなかったので、ノーコメント。
個人的に刺さったシーン
やっぱり木吉が初めて練習に参加するシーンだろうか。
木吉の天然ぶりがかなり笑えた。
そして、挫折を味わう桐皇戦の、青峯大輝の圧倒的な強さだろう。
あの型にはまらないバスケスタイルは確かにカッコいい。
っていうか、あんなのにどうやって勝つんだろう。
まとめ
リアリティをすっ飛ばして、テニスの王子様っぽいバスケと思えばかなり楽しめると思う。
スキルが多彩でかなりカッコいいし、おもしろい。
そして、そのスキルだけじゃ試合が決まらないという展開も、見ていてかなりドキドキするし、結果が気になってつい見入ってしまう。
人気があるのも分かるというものだ。