概要
公式Webページ:
TVアニメ「恋と嘘」公式サイト
ムサヲ氏原作の恋愛マンガが原作。
原作は未完で、まだ連載中。
ストーリー
超・少子化対策基本法(通称:ゆかり法)により、政府から送られてくる政府通知で将来の結婚相手を決められてしまう世界。
主に、自分が小学生から好きだった相手と、政府通知の相手とで気持ちが揺れる主人公を中心に描かれる。
また、政府通知にまつわる謎や思惑が行き交う、ミステリチックな要素もある。
先に書いた通り、本作は未完で連載中のマンガが原作である。
そのため、アニメもほぼ原作準拠でストーリーが進行するものの、最終話は…身も蓋もない言い方だが、中途半端なところで終わってしまう。
では、このアニメの成否はどこで判断するかというと、アニメを見て原作を読みたいと思わせられるか?だと思う。
さて、本作はどうか?
自分はアニメの前に原作を一通り読んでいたので、原作びいきになってしまうが…本作に興味を持った視聴者であれば、まず続きが見たくなると思う。
原作未完のアニメには、いくつかのパターンがある。
最後まで原作準拠。
途中からアニメオリジナルになるが、続きを匂わせて終わらせる。
途中からアニメオリジナルになり、最後までアニメオリジナルで完結させる。
それぞれ一長一短あるが、本作は2番目に該当する。
ストーリーが原作にならって、堅実に作られているのだ。
原作ファンであれば、見て後悔はないはず。
あとはまぁぶっ飛んだ設定に対してどう思うか、が評価を分けるだろうか。
ある意味、少女マンガらしいツッコミどころが多い設定なので、ケチをつけようと思えばいくらでも付けられる。
けどまぁある意味様式美みたいなものなので、そういう面にツッコミを入れるのは野暮というものである。
演出
原作から浮いたような演出は抑え気味。
監督によって個性が出てしまう部分もあるところだが、本作はそのあたりも堅実だ。
そのあたり、やはりアニメを見て原作を読んでね!という意図が読める。
原作とアニメで行き来しやすい、親切な仕上がり。
音楽
個人的にはOPが刺さった。
そもそもフレデリックがまぁまぁ好きというのもあったしね。
元が女性向けマンガでもあるので、フレデリックを選ぶのはなかなかいいセンスだと思う。
サブカル女子にもウケそうだし、一方でポップなバンドなので一般ウケもよさそう。
個人的に刺さったシーン
ひとつが、講習を受けてネジと莉々奈が同じ部屋で一晩を過ごすシーンである。
まだ、莉々奈がネジを好きなのかどうかを自覚できていない様子が、とても初々しい。
一方で、ここまで書いてて矛盾するようだが、印象的なのは仁坂がネジに「僕に隠し事してるよね?」と詰め寄るシーンである。
好きという気持ちを隠さなければならない心苦しさがよくよく伝わるシーンだ。
その気持ちに性別は関係がない。
…言っておくが、わたしにそっちの気があるわけではない。
人に勧められるか?
★★★☆☆ (5点中3点)
恋愛ものが好きな人にはオススメ。
原作アニメの改変でときどき話題(炎上ともいう)になることもあるケースが多い中、原作アニメとしては十分すぎる完成度。
個人的には先が気になるところなので、ぜひ2期もやってほしい。