【アニメ】「TARI TARI」レビュー

概要

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アニメ「TARI TARI」公式サイト

P.A.WORKSのオリジナルアニメ。

神奈川県江の島近辺にある、高校とその合唱部が物語の舞台。

 
 

ストーリー

声楽部に所属していた宮本来夏は、以前した失敗を理由に、もう声楽部では歌わせてもらえないことを言われ、声楽部から退学する。

そして、歌う場を用意するため、友人の沖田紗羽、同じクラスで元・音楽科所属の坂井和奏を誘って、合唱部を設立する。

しかし、それは一筋縄でいかず。。。

 

全13話のうち、最初の10話で2話ずつ、合唱部の面々1人1人にスポットをあて、それぞれのキャラクター性を丁寧に描く。

そして、最後の3話でクライマックスに向け、大きな障害に挑む。

その裏で、合唱部自体のトラブルへの対処など、様々な展開が少しずつ進む。

 

さすがのP.A.WORKSと言うべきか、とても丁寧にストーリーを描いている。

ちゃんと心理面に着目し、それぞれの心の整理をつけるまでの過程がちゃんと言及されている。

そのため、ちゃんとキャラクターに人間味があり、とても魅力的に見える。

このアニメの最大の魅力のひとつである。

 

それにしても、学校や部活のトラブルというか、最大の障害=学校の廃校、というのはさすがに飽き飽きしないでもない。

…とはいえ、じゃあ他に主役の足場を揺るがすような事件といえば他に何があるか?と言われれば…何も思い浮かばないのだが。

 
 

演出

堅実な描写であり、派手だったりクセのある演出はほぼない。

ストーリー展開と風景の描写が十分素晴らしいため、そんなもの必要ないというのもある。

ストーリー展開は前述のとおり。

風景の描写もかなり細かく、そして美しいため、聖地巡礼したくなるアニメであることに間違いない。

このアニメのふたつめの魅力がこれだ。

特に、海と江の島の自然の風景がいい。

それだけでも十分見る価値がある。

 
 

音楽

合唱がテーマのアニメであるため、音楽にも力が入っている。

キーとなる合唱曲が2曲出てくるが、いずれも声優の歌声がしっかりベースがあるため、とても聞きごたえがある。

一方で、ストーリーにも「音楽とはなにか?」「なぜ、音楽に触れるのか?」といった内容に言及されている。

合唱がテーマになっていることがよく分かる。

音楽自体もそうだが、そういったテーマ性がきちんとストーリーに絡んでいる。

それが、このアニメのみっつめの魅力だ。

 
 

個人的に刺さったシーン

最終話の音楽劇のシーン、そして紗羽が馬に乗って学校に駆けつけるシーン。

普通に考えれば、馬に乗って一般道を走るなど、注目を浴びてしかたがないことなのだが…。

しかし、それでも一刻も早く学校に着きたい、着かなければならないと発起し、なりふり構わず向かう。

とても青春らしい、若さと勢いが感じられるシーンで、とても好きだ。

 

 

人に勧められるか?

★★★★★ (5点中5点)

もう文句なしに人に勧められる。

やはり個人的には、生い立ちを含めた丁寧な人物描写と、そして江ノ島近辺のキレイな景色を楽しめるのが魅力である。

そして、それらをベースにした、とても青春らしさを感じられるストーリー。

自分はあんなになにかにまっすぐに、直情的に打ち込むなにかはなかったので、とてもまぶしい。

たった13話で終わってしまうのがなんとも惜しい。

 

実は、電子書籍で10年後の続編がリリースされているのである。

これは読むしかない。

残念ながら現在リリースは中断しているようだが、すでにリリース済みの内容だけでも十分に楽しめる。

アニメを見て、いいと思ったのであれば、そちらを見るのをオススメしたい。

…っていうか、早く続きが読みたい。。。

 

 

 
 

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