【アニメ】「Angel Beats!」レビュー

概要

Webページ:
Angel Beats! 公式サイト

麻枝准氏が脚本を担当した、オリジナルアニメ。

のちのち、ゲームやマンガなどのメディアミックス展開がなされたコンテンツ群。

 

人に勧められるか?

★★★☆☆ (5点中3点)

麻枝節のギャグとシリアス展開が好きになれるかどうか。

 

まさにそこが好きになれるか?が鍵になる。Keyだけに。

ウケるかどうかはさておき、勧めやすいのは確かだ。

細かな設定矛盾や謎はいろいろとあるものの、そういった部分を気にしなければとても分かりやすく、そしておもしろいストーリーなのだ。

ただまぁ、主人公の結弦の行動が腑に落ちないところがあるのは確か。

 

ストーリー

音無結弦が目覚めたその世界は、一見すると普通の学園だった。

しかし、そこは死後の世界であることを、仲村ゆりと天使こと立華かなでに告げられる。

まさかと思う結弦だったが、死ぬほど痛めつけられても死なない目に合わされ、それを信じざるを得なくなる。

当面、仲村ゆりたちクラスSSSに仲間入りし、天使との戦いに挑むことにするが…。

 

本作は基本的にはギャグ、そしてシナリオ的にはシリアスで、ラストは感動を呼び起こす内容である。

分かりやすく言ってしまうと、いつもの麻枝准氏のシナリオである。

細かな設定についてはいくらでもツッコミどころがあるし、そういった部分にツッコミを入れるのはナンセンスというものでもある。

そして、(好みの差はあれど)ギャグも分かりやすく、おもしろい。

本編が進むと、この世界構造の謎、天使の正体、結弦の記憶について語られる。

その世界構造についてはとても興味深い。

そのほかの2つについては…ネタバレにもなるので、言及は避けよう。

 

まぁとにかく、深く考えずに見れるし、分かりやすく楽しめる内容だ。

そういう意味では誰にでも勧めやすい。

 

ただ一方で、なんの前触れもなく、そして伏線もなく明かされるラストだが、それが安っぽい感動と感じるリスクはある。

それが麻枝准氏のシナリオの弱点でもある。

この点についても、好みが分かれるところだろう。

ちなみに、わたしはこのエンディングがもっともらしいとは思うが、好きかと言われると…とても悩ましい。

 

加えて、結弦の行動に時々腑に落ちないというか、どうにも上から目線くさいというか…そういった好感を下げる要素があるのは否定できない。

その最たるが、最終話の奏との会話のセリフである。

奏と離れ離れになりたくない気持ちの裏返しかもしれないが、「計画通り」とネタにされるのも分かる。。。

 

演出

ギャグ部分の演出はさすがと言うべきか。

テンポがいいし、効果音の使い方も効果的だ。

ギャグの内容は、好みの差はあるかもしれない。

わたしはというと、初見で笑ってしまったため、やはりおもしろいのは認めざるを得ないだろう。

 

音楽

このアニメで何より取り上げたいのは、劇中に登場するバンド・Girls Dead Monster、略してガルデモである。

なにせ、このバンドのライブシーンの作画だけやたらと力が入っているのである。

やたらぬるぬる動いている。

もちろん、音楽自体もとてもいい。

分かりやすいポップでロックな曲だ。

コード進行自体はシンプルだが、それ自体は音楽の良し悪しを左右しない。

何枚かシングルも発売されているし、後半のボーカルを務めるユイをボーカルに据えたアルバムも発売されている。

個人的にだが、このアルバムがなかなか良作でオススメである。

なお、OP曲は天使ことかなでの視点にそった歌詞であり、EDはゆりの視点にそった歌詞であり、とてもアニソンらしい曲だ。

この2曲もまた、オススメである。

 

個人的に刺さったシーン

やはり第1話のライブシーンだろう。

実は放送当時、リアルタイムで見ていたのだが、このシーンはとても衝撃的だった。

なにせ、ぬるぬる動く作画でかっこいいバンドサウンドでガールズバンドが演奏しているのだ。

これだけでハマる理由は十分だ。

もうひとつが、第二コンピュータ室で明かされる、この世界の構造について明かされるシーンである。

なぜ、後半になってこの世界はあのように変化してしまうのか?

言われてみれば、あの死後の世界にはそんな欠陥があるのは確かだ。

 

まとめ

おもしろいストーリーとギャグではあるが、やはりいろいろとの気になるところ、ツッコミどころがあるのは否定できない。

ましてや、主人公のキャラクター性として疑問符がついたり、あるいはちょっと上から目線臭い部分があるのは、気になったら最後、わりと致命的だと思う。

そういった部分が気にならないのであれば、まぁ普通に楽しいアニメだと思う。

まぁ気になったのであれば、素直に見てみることをオススメする。

 

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