概要
Webページ:
TVアニメ『のんのんびより りぴーと』公式サイト
※TVアニメ1期、2期共通
あっと氏によるマンガが原作のアニメ。
田舎の暮らしの日常と、シュールなギャグが特徴。
1期、2期、そして劇場版と続いてる本作だが、今作は1期のみをレビュー対象とする。
人に勧められるか?
★★★★★ (5点中5点)
再現度の高い田舎の空気と、シュールなギャグが混在したアニメ。
これを見るまでは「けいおん!」が日常系アニメで至高と考えていたが、これに置き換わった。
「けいおん!」も十分におもしろいし好きなのだが、個人的にそれ以上に刺さった。
田舎暮らしの日常、住んでる住人の考え方や趣味嗜好がかなりリアルで、それだけで見ていて楽しめる。
それに上乗せして、個性的なキャラクターの会話とシュールなギャグがかなりおもしろい。
オススメなアニメあるか?と言われたら、確実にこのアニメを入れると思う。
ストーリー
バスが2時間に1本しか来ないような田舎に住む宮内れんげたち。
ある日、れんげたちが通う旭丘(あさひがおか)分校に、東京から一条蛍が転校生としてやってくる。
蛍の、田舎での暮らしの一年が始まる。
本作では、田舎での日常の暮らしがメインで描かれる。
単純にそれだけなら目立ったことはないのだが、素晴らしいのはその内容が妙にリアルであることである。
道路は舗装されていない場所が多い、バスは2時間に1本しか来ない、学校には生徒が5人しかおらず授業は自習スタイルetc…。
それ以外にも、田舎を彷彿とさせる描写がかなり多い。
とはいえ、日常系アニメらしく、田舎暮らしの負の面…人間関係が濃すぎてありがた迷惑な面があること、村八分etc…のような描写がないという意味でリアルさへ振り切りが足りない。
がしかし、ドキュメンタリーではなくあくまで日常系アニメであるので、これはこれで正解なのだろう。
もうひとつ本作の魅力が、各キャラ…特にれんちょんこと、宮内れんげが放つシュールさだろう。
特に際立つのは、狸に「具」と名付けるなどのネーミングセンスだろう。
発想がぶっ飛びすぎてて、一体どこから出てきたんだ?と感じてしいまう。
それ以外にも皆個性的である。
個人的には、かず姉こと宮内一穂がお気に入り。
この2つにより、唯一無二の存在感があるアニメである。
この内容ではなかなか類似作品は出せないだろう。。。
演出
目立ったり、派手な演出はなし。
それでなくてもストーリーとギャグで十分に楽しい内容になってる。
強いていえば、行間というか独特の間がうまいこと効いてる。
あとは「のんのんびより」の文字を使った、シーンの切り替え。
これもまた、うまい表現を使っていると感じる。
音楽
OPのnano.RIPEの曲が、田舎の楽しい雰囲気を彷彿とさせる曲。
そしてEDの主要キャラが歌う曲が、田舎ののんびりとした暮らしを思わせる曲。
いずれも歌詞、メロディ共に素晴らしい、かなりの良曲。
なお、劇伴に派手さはないが、田舎暮らしらしい牧歌的な雰囲気があって、これまたいい。
個人的に刺さったシーン
ひとつは、第1話のれんちょんの「もしかして…うち、田舎に住んでるのん?」から始まるシーン。
本当に本当の冒頭だが、この作品で描写したいことがしっかり描かれている。
そしてその後の挨拶、「にゃんぱすー」もかなりインパクトが大きい。
ふたつめ、海に行った帰りの、電車に慌てて乗るシーン。
あのシーンはなかなかおもしろかった。
みっつめが、初日の出を見に登山をするシーン。
あのシーンはシュールな描写が続くので、おもしろかった。
まとめ
文句なしに日常系アニメの最高峰。
インパクトが大きいので、見てしばらく経った後でもなかなか忘れられないし、言われれば「あーそんなシーンあったわ!」と確実に思い出せる。
そして何度となく見たくなる。
日常系アニメはもういくつも見てきたが、これに並ぶアニメはそうそう出てきそうにない…。