概要
Webページ:
ラブライブ!Official Web Site
※1期、2期、劇場版共通
複数企業が参加するメディアミックスプロジェクト、そのアニメ作品の2期。
2期の放送終了後、劇場版が制作された。
本レビューでは、あくまでアニメ2期のみを対象とする。
人に勧められるか?
★★★☆☆ (5点中3点)
優勝までの道筋のみ。1期にあったおもしろさはなくなった。
1期にはあったドラマ性がなくなったため、ストーリーのおもしろさはほぼなくなってしまった。
演出面は変わらず強力だが、内容としてはフツーのアニメになってしまっている。
1期を見た上でラブライブ!とμ’sを好きになった人だけが見ればいい内容。
ストーリー
ハッキリ書いてしまうと、ストーリーにはおもしろみがない。
キャラの深掘りと、ラブライブ!優勝までの道のりのみが描かれるため、ドラマ性がほとんどなくなってしまったのだ。
1期の時には挑戦、挫折、再起が描かれ、その理由もきちんと用意されていたため、内容としておもしろいものだった。
加えて、2期は序盤で最大のライバルであるA-RISEにも地区予選で打ち勝ってしまうため、全体として大きく盛り上がるポイントもない。
もし、A-RISEと決着が付くのが本大会であったなら、3年生卒業によってμ’sをどうするか?といった話も、もう少し違って見えたかもしれないが…。
ちなみに相変わらず、ストーリー的な違和感もある。
例えばそのひとつが、ラブライブ地区予選である。
通常考えれば、大雪で交通が麻痺するほどの状況であれば、開催を延期するものではないだろうか。
しかし、劇中ではそんな話は一切出てこないし、そのまま開催される。
ふたつめが、ラブライブ決勝である。
トリで歌ったμ’sは、歌い終わった後でそのままアンコールをやる。
通常であれば、優勝決定とその発表の後だ。
あれでは、最初からμ’sがラブライブ!で優勝するのが確定していたようなものだ。
他の参加アイドルたちにあまりに失礼ではないか。
つまり、そもそもからしてμ’s優勝が決まっていて、そのためだけのストーリーなのだ。
それがおもしろいと感じるか、寒いと感じるか…自分はラブライブ好きなので気にしないが、第三者目線で考えるととても悩ましいポイントだ。
演出
演出面では相変わらず力が入っている内容になっている。
シーンの切り替え、キャラの登場のさせ方、etc。
一部ではパクリなんて言われているが、まぁ公式サイドからは特に何も発表もないので、気にしない方が吉か。
なお、これまた相変わらず現実性を無視した演出が目立つ。
気になる人はとことん受け付けない内容だろう。
一方で、いわゆる当番回が何回か用意されていて、主役になる子がかなり魅力的に描かれている。
ファンには嬉しい内容だろう。
音楽
2期でも劇中曲が多く、ファンにはたまらないだろう。
個人的には、地区予選で歌った「ユメノトビラ」が好きだが、ファン的に一番盛り上がるのはやはり「Snow halation」だろう。
一方で、本戦のアンコールで歌う曲が1期のOPと映像というのも、なかなか凝った仕掛けだと思った。
まさか1期を見てた時に、OPのアレがラブライブ!本戦での様子だなんて勘が働いた人は、ほぼいないのではないか。
個人的に刺さったシーン
特に印象に残ってるというと、キャッチフレーズを考える話と、そのキャッチフレーズだろう。
ここでそれを出すのか、という感じだが…これまたファン向けの内容になっている。
もうひとつが、本戦のアンコール。
自分も、ここで1期OPが流れるとは予想もできなかった。
まとめ
総合すると、とにかくこれまでラブライブ!とμ’sを応援してきたファンのためのアニメ。
ファンを喜ばせる演出や内容が端々に出てくる。
ファン向けのアニメとして考えると、これで正解だと思う…が、アニメとして考えると、決して良作ではない。
もちろん、2期から見たところでなんのおもしろみも感慨もないので、2期から見るのはまったく勧めない。