【アニメ】「To LOVEる -とらぶる-」レビュー

概要

Webページ:
To LOVEる.com

 

原作・長谷見沙貴氏、作画・矢吹健太朗氏のラブコメマンガ。

週刊少年ジャンプで珍しいラブコメというだけでなく、作画の方法で様々な伝説を生み出したマンガ。

続編の「To LOVEる -とらぶる- ダークネス」まで続いた息の長い作品。

…だが、このアニメではその片鱗は見る影もない。

 
 

人に勧められるか?

☆☆☆☆☆ (5点中0点)

期待の原作と、出来上がった誰得のアニメ。

 

新規ファン向けにも、原作ファン向けにもまったく勧められない作品。

ほぼ全編に渡り、原作にはないオリジナル展開。

そして原作の最大の魅力であったお色気描写の魅力半減。

そして結果としておもしろくない内容になってしまっている。

これは一体、誰向けで誰得のアニメなのか?

唯一よかったのは、1期OPとその演出だけ。

 
 

ストーリー

高校生の結城リトは、中学の頃から同じ学校だった西連寺春菜が好き。

ある日、リトの元にデビルーク星の王女である、ララ・サタリン・デビルークがやって来る。

家出でリトの元にきたララだったが、勘違いでリトの婚約者になると宣言する。

リトとララと、そして春菜をはじめとした女の子たちとの、ドタバタな日々が始まる。

 

以前、初恋限定。恋と嘘の時にも書いたが、原作未完のアニメのゴールは、原作への誘導である。

もちろん、原作ファンを満足させるアニメであることは前提である。

したがって、原作から改変するということは、原作よりも(ベクトルが違うとしても)かなり魅力的にしなければ、原作ファンも新規ファンにも受けない。

そして本作はどうかというと、原作から改変した結果、見事に失敗している。

 

いろんなタイプのヒロインが出てきて、ドタバタなラブコメと、そして過激なエロ描写が魅力の原作である。

地上波のアニメにした場合、放送の可否の問題でエロ描写は抑え気味にしなければならない。

その問題をクリアするためなのか、エロは抑え気味な上でストーリーは全編オリジナルである。

その結果、原作の魅力も潰してしまったし、そしてオリジナルストーリーもつまらない。

最後まで見終わっても、内容が全然思い出せないくらいだ。

 

放送を地上波から無くしてしまい、原作ママの過激な描写にしたほうがまだマシだったろう。

なお、それは2期「もっとTo LOVEる -とらぶる-」で実現されている。

最初からそうすりゃよかったのに。

 
 

演出

ギャグアニメらしい、ギャグ描写がポイントか。

そして最大の魅力であるお色気シーンがないわけではないが、原作ほどの魅力はない。

これはアニメの作画の方法と表現の問題。

 
 

音楽

OPのTHYMEの曲と、演出の方法がいい。

スタッフクレジットをヒロインたちの持ち物や、体の一部に出す方法は、放送当時見た時に衝撃的だった。

現在としては珍しくはなくなってしまったが、平たくいえばまだまだオシャレ度が足りなかったアニメ界隈の中では、かなり特徴的だったと思う。

それ以外は印象に残ってないので、ノーコメント。

 
 

個人的に刺さったシーン

上記のOP映像以外は本当に頭に残ってない。

強いていうなら、校庭をプールにしてしまった回が大胆すぎたので驚いたので、それくらい。

 
 

まとめ

とにかく誰向けに作ったのかさっぱり分からないアニメ。

原作の良さも死んでるし、新規ファンにも刺さらない気がする。

エロくないわけじゃないし、つまらなくはないのだが、かと言って他のアニメと比べて目立っていい訳でもない。

これを見るくらいなら、すっ飛ばして2期を見た方がいい。

 
 

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